2017年12月11日(月)

第11回 フォトニクス・イノベーションセミナーシリコンフォトニクスの最先端

開催日 2017年12月11日(月)
開催場所 東京大学・駒場リサーチキャンパス コンペンションホール
アクセス・キャンパスマップ https://www.iis.u-tokyo.ac.jp/ja/access/
主催 東京大学ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構
共催 国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
技術研究組合 光電子融合基盤技術研究所(PETRA)
協賛 一般財団法人 光産業技術振興協会(OITDA)
参加費 無料 ※すべて英語による講演となります。

東京大学ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構では、フォトニクス・イノベー ション共創プログラムを推進しています。本プログラムは、国立研究開発法人 新 エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)プロジェクト「超低消費電力型光エレ クトロニクス実装システム技術」の成果普及、関連分野の人材育成および将来ビ ジョン形成を図っています。特に、フォトニクス・イノベーションセミナーでは、人材育成の一環として、光電子融合科学技術の基礎からシステム応用に至る技術につい て、気鋭の研究者によるわかり易い講義を提供してきました。

この度、当該分野の国際シンポジウム The 7th International Symposium on Photonics and Electronic Convergence (ISPEC 2016)の開催に合わせて、世界最先端のシリコンフォトニクスの研究開発に関する講演をセミナーとして共同開催致しました。
「シリコンフォトニクスの最先端」に関して、シリコンフォトニクスのパイオニアとして本分野の研究開発をけん引していますマサチューセッツ工科大学のL. C. Kimerling教授とカリフォルニア大学サンタバーバラ校のJ. Bowers教授による講演が行われました。

対象

光技術者および関係の社会人、大学院・学部学生

ISPEC2016 に関する情報

http://pecst.org/ispec2017/index.html

参加者:193名

プログラム

9:50 Opening Session

開会の辞

荒川泰彦(東京大学 生産技術研究所 教授 ナノ量子情報エレクトロニクス機構長)

ご挨拶

田原修一(技術研究組合光電子融合基盤技術研究所)

10:00 講演1

Silicon Photonics: Grand Challenges and Key Needs for 2018

Lionel C. Kimerling(Thomas Lord Professor of Material Science and Engineering Massachusetts Institute of Technology)

10:30 講演2

Reliable, High Efficiency, Low Threshold Current Quantum Dot Lasers

John Bowers(Professor University of California, Santa Barbara)

概要

2017年12月11日(月)に、シリコンフォトニクスと関連する光電子融合技術およびナノフォトニクスに関する国際シンポジウムISEPC2017と共同開催で、第11回フォトニクス・イノベーションセミナーを開催しました。
講演は、本分野のパイオニアであり研究開発を牽引するMITのL.C.Kimerling教授とUCSBのJ.Bowers教授による2件で構成されました。主催者である東京大学の荒川教授のKeynoteスピーチと技術研究組合光電子融合基盤技術研究所の田原専務理事の挨拶に引き続き登壇したKimerling教授は米国における当該分野の国家プロジェクトであるAIM Photonicsに関して、シリコンフォトニクス分野がもたらす将来のICT社会へのインパクトを説明し、集積技術のみならず標準化や市場とビジネスプラットフォームの形成を目指し、フォトニクス分野として大きなチャレンジとなるファブレスビジネスのサプライチェーン形成の重要性を強調されました。
その上で、AIM Photonicsが目指す技術とビジネスプラットフォーム形成のロードマップを丁寧に説明されました。

次に登壇した、Bowers教授は、光電子集積において重要となる光源技術に関して低消費電力性が重要との観点から、量子ドットレーザとそのシリコンフォトニクス光源としての集積技術に関して最近の成果を交えて説明されました。特に注目を集めたのは、量子ドットレーザが従来の量子井戸レーザに比較して劣化の誘因となる格子欠陥の形成と増殖の影響が低いという実験結果と解釈でした。

2つの講演は、シリコンフォトニクスと最新技術の紹介に留まらず、社会実装に向けた産業化への重要な提言を含んでいました。

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